
7月12日(最終日)
最後のチャンスをヤクネキにかける。
ABポイントは占拠されている。
名人はいない。
昨日のヤクミの採れた場所で待つ。
ネキらしいものが樹林の間を飛んでいる。
一度だけ、なんとかネットインさせたがそれはネキの足をした蜂だった。
カミキリはゼロ、ヨツスジハナさえ見なかった。
ライトトラップは上々で
トゲウスバ、ルフェッセンス(ムモンチャイロホソバネ)、コゲチャヒラタ
などが採れた。
帰宅して
カミキリ図鑑21世紀に屋久島のネキの写真を掲載したら、
オニホソコバネカミキリの屋久島亜種(アキヤマイ)ではなくて
ヤクネキの♂だと土川氏、渡辺氏から指摘を受ける。
タトウをみると、図鑑通りのヤクネキ(体長約25mm)でした。
生きている時と成仏している時では印象が違いすぎるが、
アキヤマイと思い込み、図鑑と精査していなかった。
日本産ネキ全種採集は気が抜けたビールを飲んでいるような達成となった。
もしアキヤマイではなくてヤクネキと11日にわかっていたら
早起きしてアキヤマイを狙っただろう。
ヤクネキを採集した、その年の屋久島は
ぼくのネキ一頭だけの厳しい年だったようだ。
ネキ全種制覇の年表(最初の採集のみ)
1996年8月10日埼玉県 オニホソコバネカミキリ二頭
1997年8月10日埼玉県 クロホソコバネカミキリ一頭
2000年7月22日群馬県 オオホソコバネカミキリ七頭
2001年7月 1日大分県 トガリバホソコバネカミキリ
2001年7月12日北海道 ホソコバネカミキリ二頭
2001年7月15日北海道 ヒゲジロホソコバネカミキリ一頭
2001年7月20日長野県 カラフトホソコバネカミキリ一頭
2002年6月24日奄美大島 アマミホソコバネカミキリ一頭
2002年7月20日北海道 アイヌホソコバネカミキリ二頭
2004年7月11日屋久島 ヤクシマホソコバネカミキリ一頭
あとがき
嫌味のひとつでもいいたくて、
名人に「あれはヤクネキだった」と電話してしまった。
ムシとりになると子供に戻る、後悔しているぼくがいる。
おしかりをうけるが、ネキにはあまり興味がないのです。
腕試しにネキ全種採集をしてみた。
再び屋久島奄美などに行ってもネキ採集はしないだろう。
いや狙っても採れないだろう。
疲れ果ててしまうし、再び採集できそうに思えない。
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- 2012/08/27(月) 08:23:52|
- 日本産ネキ全種採集
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10日(4日目)は
早朝から本格的な雨で白谷行きは中止。
雨の日は叩き専門、夜はライト
7月11日(5日目)
晴れた。
朝、白谷林道の4km地点には既に車が4台停車してあった。
歩いて行けることが他の虫屋に伝わったようだ。
8時前にネキエリアに到着。
案の定虫屋の銀座通りとなっていた。
それも中年ばかり。
参戦者 地元4名、関東から5名、関西から2名。
Bのポイントには数名入っている。
Aポイントは名人以外に3名の混雑ぶり。
7月9日と同じ場所で待つ。
ネキらしきものが谷底を飛んでいる。
昨年も飛んでいるのが見えて張っていたが射程距離までこなかった。
今日は30m以内の範囲を2度飛行した。
右にいったり左にいったり。
どちらも途中でターンして谷へ降りてしまった。
待つこと約1時間(正確には計っていないけど)。
はるか遠くだが、まっすぐにこちらへ来そうだ。
直進してくる飛行物から見えないように隠れなければ。
飛行コースを予測して、ガードレールにしゃがんで、
ネットと身を隠してスタンバイ。
谷底から道路へ高速に上がってきた飛行物体にネットを差し出した。

どんぴしゃに高速の飛行物体がネットに入った。
飛行物体からみれば、いきなりガードレールから網がでてきた感じだろう。
網への衝撃を感じた。
網が飛行物の進行方向にたなびいて揺れた。
来たと思った瞬間の無意識のネット差し出しである。
また同じことができるかわからない。
ネットを覗くと幸運にも蜂ではなくネキだ。
6mの短竿を2mにして待っていた。
さてこのネキは何?
同定できない。
なにせ、屋久島のネキの実物をみたことない。
考えられるのはヤクネキとアキヤマイ(オニホソコバネカミキリの屋久島亜種)
確認のために名人を探したが見つからない。
他の方に見せたら「アキヤマイだ」と言われ、
また別の方からも「アキヤマイだ、ヤクネキはもっと赤い」と言われた。
最後に名人にも見せたが名人は、よくは見てくれなかった。
今年はこれまでヤクネキとアキヤマイは採れていないようだ。
ネキが採れたの情報はあっというまに広まり、
その後何名かの方に声をかけられたし
携帯電話もあった。
恐ろしいや、屋久島のネキ情報。
アキヤマイ(ヤクオニ)ではどうしようもない。
がっくりと肩を落とした。
来年リベンジする元気はあるだろうか?
屋久島以外でのネキは全て1回目の出撃で落としている。
ビギナーズラックという強力なマジックのおかげだ。
ヤクネキが初めての挫折であった。
2回来ても採れないとイジケルだろう、耐性力がついていない。
まだヤクネキタイムは終わっていない。
今日最後のチャンスにかけるために他の場所へ移動する。
Aポイントは占拠されているが名人はいない。
今度の台風で道が崩落した吹上に良い場所を見つけた。
下でネキらしきものが飛んでいるが道路まで上がってこない。
幸運にもヤクシマミドリのみ吹き上がる。
かくして猛暑の正午をむかえる。
帰りにリョウブの花をすくったら再びカマカリーさんゲット。
- 2012/08/25(土) 14:10:03|
- 日本産ネキ全種採集
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名人は10mの竿を軽々とふれる。
奄美大島での名人のネットショーは見ものだった。
ネキが来るとネットインできるようにおびきよせる。
ネキの周囲を網で風を起こし、ネキがその強風でネットできるところまで
急降下させられる。
奄美に来ていた虫屋の猛者も知っていて、
小生も同じようにネットショーの観客になった。
小生に10mの竿はふれない、持ってきていたが断念した。
楽にふれる6mにすることを決めた。
Aポイントを後にして、Bポイントを見ると数名の人が既にいた。
昨年ネキが何回か飛んでいた谷を見下ろせる所で待つことにした。
視力が2.0だから見えるのかもしれない。

写真の場所、はるか彼方をネキらしいものが
往来している。
9時頃だった。
谷まで降りていけそうだが行く気がしない。
昔名人は谷まで降りて採ったと後日聞く。
道路から谷方面へ数メートル進んで待ちたいが
急斜面で足元が安定せずネットがふれない。
10時スギだった。
雨が強く降って来た。
本日の白谷のネキは終了となる。
- 2012/08/23(木) 07:45:18|
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2004年7月9日
Aポイントに8時スギに到着。
しばらくして名人が登場。
昨年は来屋されなかったので、初めてお会いする。
このAポイントを見つけた方でもあり、
その他マジョール発見とか数々の活躍をされている。
採集の腕は日本一、いや世界一プロのカミキリ屋(採り子)だ。
名人は楠川登山口から登って来られた。
昨日も途中まで登ったそうだ。
白谷林道が4kmまで車で行ける話しをする。
名人からヤクネキの採り方を教わる。
要は10mの長竿をいかに素早くふれるかのようだ。
名人が2002年にヤクネキを2頭採集してから
今日までヤクネキは採れていない。
名人はこれまで30頭以上のヤクネキを採集されているらしい。
毎年6月中は奄美、7月は屋久島
と365日仕事でカミキリ採集ができる。
うらやましいが、僕ならあきてしまうだろう。
昨日の結果で、すっかりヤル気をなくしていたが
話しをうかがっている時に名人がヤクネキと断言したネキが
意外に低速で飛んできて名人がネットインしようとしたが、
ネット枠すれすれに飛んで行った。
10mかそれより短い竿のどちらで採るか一旦躊躇してしまって遅れた。
名人に教わって、だんだんにヤクネキが採れそうな気がしてきた。
名人にAポイントをお任せして別の場所を探しに行く。

それが虫屋の仁義だ。
そう思うが、これが虫屋には嫌われてしまうのだ。
つばぜり合いすべきなのだろう。
謙譲すると、こちらは良い気分だが、ポイントを謙譲され方は良い気がしない。
ジンクスがある。
謙譲されたポイントでは採れない。
北海道でスミイロハナのポイントで既に張っている大先輩がいた。
つばぜり合いを避けて
「すいません、シララカとクビボソを摘んで退場します」
そそくさに摘んで退場した。
そのように謙譲された場所にスミイロは来ないようだ。
そして嫌われてしまう自分がいる。
謙譲した方は、必ず謙譲の神のプレゼントがある。
次にスミイロポイントに行ったら、スミイロが10頭以上いた。
- 2012/08/20(月) 21:29:01|
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今日来たネキはアキヤマイで
ヤクネキではないかもしれない。
昨年ヤクネキはゼロ採集の年
もう採れないかも?
かくてネキのゴールデンタイムは12時で終わる。
この間採集できたのはカマカリーさんと
屋久島特有の真っ黒いオオヨツスジハナ
登山者が1名道を尋ねてきた。
楠川登山口から登ってきたそうだ。
話しによる虫屋(ネット持っていた)が1名いっしょに登山したそうだ。
虫屋が来るかと思ったが現れなかった。
帰りにモウセンハナをつまむと、
2箇所の土砂崩れはかたづいていた。
開通は早そうだ。
屋久島でネキが採れないと悲惨なのだ。
快晴だと8時頃から30度以上になり、
その暑さにカミキリもどこかに隠れてしまう。
はるばる屋久島まで来てボーズなんてことがあるだろう。
屋久島のカミキリは楽に採れない、
屋久島は悲惨も覚悟しろとよく言われる理由だ。
- 2012/08/18(土) 07:53:54|
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